前に一生の間に読める本の冊数を計算したことがある。1日1冊読むとして1年間で365冊。10年で3650冊。計算してみた限りどう頑張っても40000冊以上は読めないのだ。普段の読了ペースを考えれば毎日1冊読み終えられるとは到底思えない。実際には3万冊読めたら上出来といったところだろう。
たしかに速読や流し読みなどの手法を使えば10万冊だって読むことが出来るかもしれない。しかし私は出来れば味わって読みたいと思っているのだ。読書で豊かな時間を過ごしたい。そのためついつい名作にばかり手が伸びる。ハズレを引きたくないのだ。
昔どこかのエッセイで「若いうちは海外文学を読んでいても年をとると源氏物語などの日本の古典文学に手が伸びる」といった記述を読んだ覚えがある。やはり浮世での残り時間が限られてくると作品を選ばざるを得なくなるという事なのだろうか。乱読するエネルギーは無くなるのだろう。
人生は短い。だから読む本はしっかりと選ばざるを得ない。駄作を読んでいる暇はない。
(2013/07/30)